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茨城県筑西市玉戸1270-1075

ワクチン接種について

ワクチン接種について

のぎ小児科では各種ワクチン接種の予約受付を行っています。
お子様とご一緒にご家族の方もお受けいただくことが可能です。

予防接種予約受付番号:0296-28-8611

※各種予防接種の可否や予防接種スケジュールなどお気軽にお電話またはご来院時にご相談ください。

(インフルエンザの予防接種、予防接種専用時間での予約は、WEB予約にて受付しております。)

接種可能なワクチンの種類について

定期接種(全額公費負担)

  • BCG
  • ヒブワクチン
  • 小児用肺炎球菌ワクチン
  •     

  • ロタウイルスワクチン
  • 四種混合(百日咳、ジフテリア、破傷風、不活化ポリオ)
  • 麻しん風しん混合(MR)
  • 水痘(水ぼうそう)
  • 二種混合(ジフテリア・破傷風)
  • 日本脳炎
  • 不活化ポリオワクチン

※公費の対象年齢を過ぎると有料になりますので、ご注意ください。

任意接種

  • インフルエンザ
  • おたふくかぜ
  • A型肝炎
  • B型肝炎
  • 子宮頸がん予防ワクチンなど

 

予防接種時のおねがい

~接種当日の朝、お子様の様子をよく観察してからお越しください~

  • お熱は出ていませんか?

    37.5℃以上の発熱があるときには、予防接種を受けられません。

  • 予防接種の間隔は守られていますか?

    予防接種の種類により異なりますのでよく確認してください。
    ※ワクチンと予防接種のスケジュールの詳細については、こちらをご参考ください
    「VPDを知って、子供を守ろうの会」より »

  • 母子健康手帳と予診票と保険証を用意できていますか?

    お忘れになると、予防接種を公費で受けられませんので、ご注意ください。

  • BCGを受けるときは服装にご注意ください。

    BCGを受けるときは、赤ちゃんの肩を出しやすい服装でお願いします。

ワクチンのしくみ

ワクチンは、自然感染と同じしくみで、私たちの体内に免疫を作り出します。
ただし自然感染のように実際にその病気を発症させるわけではなく、コントロールされた安全な状態で免疫を作り出します。ですから、接種後に症状が出ず、たとえ症状が出ても大変軽いのが特徴です。
他の人へうつさせない点も、ワクチンの利点です。しかし、自然感染にくらべて生み出される免疫力が弱いので、何回かに分けての追加接種が必要になることがあります。

ワクチンの役割

ワクチンの接種目的

ワクチンを接種する大切な目的として、次の3つをあげることができます。

  1. 1.自分がかからないために
  2. 2.もしかかっても症状が軽くてすむために
  3. 3.まわりの人にうつさないために

1.と2.はワクチン接種を受ける本人のための目的です。ワクチンが「個人防衛」と呼ばれる理由です。3.は自分のまわりの大切な人たちを守るという目的です。

自分の子どもがワクチンを受けずにVPDにかかってしまい、弟や妹、おなかの赤ちゃん、お友だちなどにうつしてしまったら大変です。
ワクチンの「社会防衛」と呼ばれる一面ですが、「社会」といっても、自分のまわりの大切な人たちを守るということですね。

社会的環境の変化により、子どもも、おとなも感染しやすい環境に

最近では、赤ちゃんや小さな子ども同伴のレジャー、ショッピング、外食などが日常的になりました。
また働く女性が増え、保育園などで集団生活を送る子どもも増えています。このように子どもが人の多く集まる場所に長時間いることが多くなると、それだけ感染症にかかる機会が増加します。子どもだけではありません。
2007年に全国の大学で起こった麻しん(はしか)の集団発生のように、若者のVPD流行もありますね。

どうしてこのような流行が起こるのでしょうか。

ある程度までワクチン接種がすすむと、VPDの流行が抑えられてきます。
すると、患者との接触の機会が少なくなり、結果的にワクチンでいったん獲得した免疫が弱まりやすくなるのです。
また、ワクチンを接種していなくても、かからないまま成人になる人も増えてきます。

このようなことから、成人でもVPDの流行が起こると考えられています。

乳幼児はもちろん成人も、みんなが適切にワクチンを接種して、必要な免疫をつけておくことが、とても大切なのです。

薬剤耐性菌(やくざいたいせいきん)のために治療が困難になるケースの増加も

今、抗菌薬が効かない菌(耐性菌)の増加が問題になっています。
特に、子どもの細菌性髄膜炎(さいきんせいずいまくえん)を引き起こすヒブや肺炎球菌では、耐性菌は深刻な問題です。抗菌薬の効果が不充分だと、治療をしても、死亡したり後遺症を残したりするからです。
残念ながら日本では、これらの重い感染症を予防するためのワクチンの導入が、世界的に見ても大変遅れています。ワクチンは、感染症そのものを防ぐだけではありません。抗菌薬の適正な使用を図り、耐性菌の増加を防ぐためにも、とても重要な意味を持っているのです。

ワクチンの種類

ワクチンには、次の3種類があります。

生ワクチン

生きたウイルスや細菌の病原性(毒性)を、症状が出ないように極力抑えて、免疫が作れるぎりぎりまで弱めた製剤。自然感染と同じ流れで免疫ができるので、1回の接種でも充分な免疫を作ることができます。
ただ、自然感染より免疫力が弱いので、5~10年後に追加接種したほうがよいものもあります。ワクチンの種類によっては、2~3回の接種が必要なものもあります。副反応としては、もともとの病気のごく軽い症状がでることがあります。

  • 該当する感染症

    ロタウイルス感染症、結核、麻しん(はしか)、風しん、おたふくかぜ、みずぼうそう(水痘)、黄熱病 など

不活化ワクチン

不活化ワクチンは、ウイルスや細菌の病原性(毒性)を完全になくして、免疫を作るのに必要な成分だけを製剤にしたものです。接種しても、その病気になることはありませんが、1回の接種 では免疫が充分にはできません。ワクチンによって決められた回数の接種が必要です。

  • 該当する感染症

    B型肝炎・ヒブ感染症・小児の肺炎球菌感染症・百日せき・ポリオ・日本脳炎・インフルエンザ・A型肝炎・狂犬病 など

トキソイド

感染症によっては細菌の出す毒素が、免疫を作るのに重要なものもあります。この毒素の毒性をなくし、免疫を作る働きだけにしたものがトキソイドです。
不活化ワクチンとほとんど同じです。

  • 該当する感染症

    ジフテリア、破傷風(はしょうふう)など

ワクチンの安全性

ワクチンは接種した後の副反応がこわいと思っている人がいるかもしれませんが、実際には、接種した場所が赤く腫れたり、少し熱が出る程度の軽い副反応がほとんどです。ワクチンを接種した時に起こる副反応と、ワクチンを接種しないでその病気にかかった時の危険性をくらべると、ワクチンを接種しないで重症になった時の方が、ずっと怖いと言えます。
ワクチンの価値は相手の病気の恐ろしさによって決まるのです。ワクチン接種は、国連のWHO(世界保健機関)を中心に、世界中で推進されています。
世界中でこれほど多くの人に使用されている薬剤(ワクチンも薬の一種です)はありません。そのうえ、ワクチンほど接種した後の調査が行き届いているものはありません。

欧米では、多くの科学的な調査が徹底的に行われ、ワクチンの安全性が証明されているのです。

本当の原因はワクチン?

ワクチンを接種後に、高熱を出したり、脳炎を起こしたという話が報道されることがありますが一概にワクチン接種が原因とは断定できません。もしかしたら他に原因があって、それがたまたまワクチンを接種した時期に起こったかもしれないのです。たとえば、接種後にたまたまかぜをひいて熱を出した、というケースもよくあります。かつて3種混合ワクチン(DPT;ジフテリア・百日せき・破傷風混合)が脳障害を起こすのではないかと疑われたことがあります。米国で多くの研究が行われましたが、その結果、このワクチンを接種した赤ちゃんと接種していない赤ちゃんの脳障害発生率に差はありませんでした。米国の小児科学会もその関係を否定しています。
日本でも同様な調査があって、接種を受けた後に脳障害が起こっていても、この年齢での接種を受けなくても脳障害が起こる確率(自然発生期待値ともいいます)を超えるものではありませんでした。つまり、ワクチンが脳障害を起こす原因だとはいえなかったのです。

他の副反応に関してもいろいろな研究が行われていて、ワクチンが本当の原因と断定できる重大な副反応は、ほとんどありません。接種局所の反応(赤くなったり、しこりができたりなど)と、接種直後にショックが起こった時以外のことは、たとえ医師でもワクチンのためかどうかは判断が難しいのです。

ワクチン接種に問題のある子どもとは

ワクチンの成分に対して極めて強いアレルギー(アナフィラキシーと呼びます)がある場合です。
この場合、接種を受けるとショックを起こす危険性が高いので該当のワクチンの接種はできません。
何かしらのアレルギー体質がある時は、医院までお問い合わせ下さい。(また、生まれつき免疫が極めて弱い先天性免疫不全症がある場合、小児がん治療などで免疫を抑える薬を使用している場合も、同様にお問い合わせ下さい。)

たくさんワクチンを接種しても大丈夫なの?

現在、国が接種を勧めるワクチン(定期接種)のVPDの数は、8種類です。
少し多いのではと心配になるかもしれませんが、日本に比べてワクチンの種類も接種本数も多い米国では、生後2か月の赤ちゃんは、未熟児でも6種類のワクチンを同じ日に受けます。
生後4か月も5種類。ワクチンの種類は合計で16種類にもなります。米国の著名な医師が保護者向けに出版したワクチンの本によると、今あるワクチンを10種類くらい接種しても、免疫システムへの負担は全能力の0.1%くらいと記されています。何より、実際に受けた子どもたちに問題が起こっていない事実が、安全性を証明しているといえるでしょう。

予防接種 同時接種の必要性および安全性

同時接種は、赤ちゃんを守るためのもの

日本の赤ちゃんが1歳前に接種する主なワクチンは6~7種類。何回か接種するワクチンもあり、接種回数は15回以上にもなります。また生ワクチン接種後は、4週間あけなければ次のワクチンが接種できません。
そこで、有効なのが同時接種です。同時接種は必要な免疫をできるだけ早くつけて子どもを守るだけでなく、保護者の通院回数を減らすことができます。世界中の小児科医が同時接種をお奨めしているのは、予防接種スケジュールが簡単になり、接種忘れなどがなくなる(接種率があがる)だけでなく、予防という本来の目的を果たす意味で非常に重要だからなのです。

同時接種に関する疑問への説明、ご案内

  • 同時接種とはなんですか。

    2種類以上のワクチンを1回の通院で接種することです。効果や安全性は単独で接種したときと変わりません。

  • なぜ、同時接種をすすめているのですか。

    小さな子どもは免疫が弱く子どもがかかる感染症には重い病気が多くあります。かかってしまうと、最新の医学でも良い治療法のない病気もいまだにあります。ここ最近、ありがたいことに日本で接種できる新しいワクチンが増え、ワクチンで防げる病気(VPD)が増えました。ヒブ、小児用肺炎球菌、ロタウイルス、四種混合(DPT-IPV)、三種混合(DPT)ワクチンのような0歳の早い時期に接種するワクチンは、2~3回接種しないと確実な免疫ができません。ワクチンを1種類ずつ接種していては、免疫ができるまでにたいへん時間がかかります。でも病気は待ってくれませんし、毎週接種に通うのは保護者の方やお子さんにとって大変な負担です。安全性も単独接種と変わらないので、ワクチンの効果を最大限に発揮させるため世界中で同時接種が行われているのです。

  • 1種類ずつ接種するのでは、いけませんか。

    当然ながら保護者の方が希望すれば、1種類ずつ接種することもできます。しかし、1種類ずつ接種していては、ワクチン本来の目的であるVPDの予防が確実にはできなくなってしまいます。ヒブや肺炎球菌による細菌性髄膜炎や百日せきのように乳児期早期からでも発症を防がなければならないVPDについては、確実な免疫をつけるのに時間がかかってしまう1種類ずつの接種はむしろ危険です。また、ロタウイルスワクチンは腸重積発症との関係で初回接種と接種完了の月齢が厳しく規定されています。この時期に接種するワクチンはどれも優先的に受けたいワクチンですので、同時接種でなければ受けることがたいへん難しくなります。こういうことも含めて、0歳に限らずどの年齢でも可能であれば同時接種をすすめています。

  • 同時接種のデメリットを教えてください。

    同時接種のデメリットはありません。
    世界中のあらゆる人種や民族の子ども達に対して、10年以上前から行われていますが、何も問題は起こっていません。1回の受診で注射の本数が増えますので、保護者の方々にとっては辛いと感じられることがあるようです。しかし、単独接種であっても受ける注射の回数は結局同じですから、デメリットではありません。接種部位が腫れたり赤くなったりするなどの局所反応や発熱などが増えるのではと心配されることもありますが、トータルでは1種類ずつ接種するのと同じです。痛みに関しては、子どもの泣き方を見ていても1本だけ接種した場合と、5~6本接種した場合でも、大差はありません。そのために、自分の子どもに同時接種を受けさせたことのあるほとんどの保護者の方は次回に同時接種を希望されます。

  • 同時接種と混合ワクチンの違いはなんですか?

    同時接種は、単独のワクチンを約2.5cm以上離れた場所に1本ずつ接種するものです。混合ワクチンは、数種類のワクチンがはじめから1本の注射液に含まれているものなので、広い意味の同時接種です。日本では百日せき・破傷風・ジフテリアの三種混合(DPT)、麻しん・風しんのMRワクチンなどが混合ワクチンです。早期に免疫をつけるだけなら同時接種でも同じですが、混合ワクチンは注射の回数を減らして子どもたちの負担を少なくするために、世界中で研究を重ねて開発されてきました。日本でも混合ワクチンに切り替わっていくのが望ましいのですが、別々のワクチンを接種するときに混ぜてはいけないので、今のところは同時接種で行うしかありません。

  • 1日のうち間隔をあけて2回の予防接種をするのは違いますか。

    例えば集団接種の会場で、BCGのワクチン接種を受けて、その足でかかりつけの先生のところに行って、ヒブワクチンなどを受けることを同日接種と言います。これの是非に関しては専門家によって意見が異なりますが、少なくとも現在行われているヒブや小児用肺炎球菌ワクチン接種の際の公費助成制度のもとでは、行ってはいけないことになっています。一部の地域で行われているようにBCGを集団接種でなく、かかりつけの先生での個別接種にすれば解決されますが、このためには医師会などその地域全体を変更する必要がありますので、難しいことが多いのです。ただし、保護者の方々が市区町村や医師会に要望すれば実現の可能性はあります。

 

同時接種の安全性や副反応についての説明

  • 小さな赤ちゃんのからだ(免疫機能)に負担はかかりませんか。

    これは世界中で心配されました。子どもの免疫の力はまだ強くありませんが、10本のワクチンを同時接種しても子どもにかかる負担はほんのわずかで、持っている免疫力全体の0.1%くらいしか使用しません。そして実際問題として、長い間世界中で使用されて問題が起こってないことが最大の証拠(エビデンス)です。

    同時接種の利点

    • 1)各接種率の向上につながります。
    • 2)子どもたちがワクチン接種で疾患から早期に守られます。
    • 3)保護者の経済的、時間的負担が軽減します。
    • 4)医療者の時間的負担が軽減します。
  • 同時接種にすると、ワクチンの効果は減りませんか。


    同時接種で副反応が出やすくなったり、同時接種特有の副反応がでたりすることはありませんか。
    同時接種によってワクチンの効果が減ることはありません。また混合ワクチンでは効果が減らないように工夫されています。副反応が出やすくなったり、有害事象の頻度が増加したりすることもありません。同時接種できるワクチン(生ワクチンを含む)の本数、に原則制限はありません。

  • 子どもの体質などで同時接種をしないほうがいい場合はありますか。


    ありません。逆に重い病気を持っている子どもの場合は、VPDにかかれば重症になりやすいですし、接種のために何度も来院するのが大変なので、世界中で同時接種が強く勧められています。

  • 同時接種で重大な副反応がおこったらどうしたらよいですか。


    接種後になんらかの症状や病気が見られた場合、これを有害事象と呼びます。有害事象には、ワクチンによるものと、ワクチンによらないもの(ワクチンとは無関係なことがたまたま起こっただけ)があります。医学的には有害事象のほとんどがワクチンと無関係であることがわかっています。このようにワクチンによる重大な副反応が起こる確率は極めて低いのです。
    たとえ起こっても、ほとんどの場合、どのワクチンによるものか区別できません。しかし、ワクチンによる健康被害救済制度では、どのワクチンによるものかは問題にしないで救済対象としてくれることになっています。安心して同時接種を受けてください。

  • 定期接種のワクチンと任意接種のワクチンで重大な副反応がおこったら、どうなりますか。


    接種後にワクチンが原因で重大な副反応が起こる確率は極めて低いのですが、万一、起こってしまった場合、定期接種ワクチンは任意接種ワクチンよりも補償制度が手厚くなっています。同時接種の場合には、原則として定期接種の救済制度が適用されます。これは、どちらのワクチンが原因であるかがわからないためです。このように補償制度の面から考えますと、任意接種ワクチンを定期接種ワクチンと同時接種で受けることは、万一のときの安心につながるのです。

  • 「海外で使っているから日本でも安全」と考えてよいのでしょうか。


    薬の場合は、民族差が少し問題になることはあります。しかしワクチンの場合は、世界中で、日本人、日系人、アジア系の子どもも同時接種を含めて受けていますが、ワクチンの常識として、安全性と効果に基本的な差はありません。日本でも、世界中で実際に行われていることを自然に受け入れてほしいですね。

 

同時接種の組み合わせについて

  • 同時接種の組み合わせで悪いものや本数の制限はありますか。

    組み合わせや本数に制限はありません。まず組み合わせでは、生ワクチン同士でも、不活化ワクチン同士でも、生ワクチンと不活化ワクチンとの組み合わせでも、接種年齢になっていれば可能です。また、定期接種ワクチン同士でも、任意接種ワクチン同士でも、また定期接種ワクチンと任意接種ワクチンの接種も可能です。当然、飲む生ワクチンと注射のワクチン(不活化でも、生ワクチンでも)との組み合わせも問題ありません。接種の本数に関しても、接種年齢になっていれば、制限はありません。欧米では生後2か月では6本のワクチンが同時接種されています。米国では、1歳の時に、インフルエンザワクチンまで含めて最大9種類のワクチンが同時に接種されることもあります。

  • ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンの同時接種は安全ですか?

    この2つのワクチンの組み合わせの同時接種は、世界ではごく一般的に行われています。これまでの世界中で行われてきた数多くの経験からも安全と言えます。
    15同時接種ができないワクチンの組み合わせはありますか。
    (1)定期接種のワクチンと任意接種のワクチン、(2)不活化ワクチンと生ワクチン、(3)生ワクチンと生ワクチン、(4)注射と飲むタイプのワクチン (1)~(4)の全ての組み合わせでも、安全に同時接種ができます。

 

同時接種の実施について

  • 体のどこの部分に接種するのですか。

    今までは、腕の上の部分と下の部分に接種することで、左右合わせて4本接種が可能でした。しかし世界では、1歳前後以下の子どもに対しては大腿部に接種されてきました。この方が、接種場所も広く、痛みも少ないなど良い点が多いのです。日本政府だけは、このことを黙殺してきました。これに対して日本小児科学会は、2011年に大腿部への接種を積極的にすすめる声明を出しました。2012年からは医師や自治体向けの「予防接種ガイドライン」にも大腿部接種がイラスト付きですすめられています。大腿部接種を経験した保護者の方は、次の接種も大腿部を希望する場合がほとんどです。

  • 同時接種の場合、次のワクチン接種との間隔はどうなりますか。

    同時に受けたワクチンに生ワクチンが含まれていれば4週間後の同じ曜日から、不活化ワクチンだけなら1週間後の同じ曜日から次の接種ができます。例えば、ヒブと小児用肺炎球菌ワクチンという不活化ワクチンのみの同時接種なら1週間後から他のワクチンを接種できますが、生ワクチンのMR(麻しん風しん混合)と不活化ワクチンの小児用肺炎球菌ワクチンの同時接種なら次の接種まで4週間あける必要があります。また、同じワクチン同士では接種間隔がそれぞれ決まっています(四種混合やヒブワクチンでは最短3週間、小児用肺炎球菌ワクチンでは最短で4週間など)ので、かかりつけの小児科医とよく相談してください。

  • 同時接種は、どの医療機関でもできますか。また、かかりつけ医が同時接種に応じてくれません。どうしたらよいですか。

    対応としましては、同時接種をしている医師を探すしかありません。
    理由は様々あると思われますが、(日本では同時接種の習慣がなかった。また、保護者の方への説明が負担等)同時接種を行わない方針の医師もいるのが現状です。

お子さまに多い感染症

麻疹(はしか)

生後6か月~5歳くらいの間、特に1歳前後でよくかかります。
感染力が非常に高くインフルエンザの6倍の感染力があるとまでいわれています。高熱と発疹を主症状とする病気で、肺炎や中耳炎を合併することが多く、また喉頭蓋炎等の致命的な合併症を引き起こす可能性のある疾患です。そのため1歳を過ぎたらできるだけ早くワクチンを接種して発症そのものを予防することが最も重要です。

水痘 ( 水ぼうそう )

10歳以下のお子さまがよくかかります。
かゆみの強い水疱(すいほう)ができ、とても感染力が強くかさぶたになるまで次々と人にうつります。
そのため保育園や幼稚園などで一気に広がってしまいます。水痘ワクチンを接種していても、水痘の患者さんと接触した場合に発症することがありますが、極めて軽度ですむため、ワクチン接種で予防することをお勧めします。

突発性発疹

生後4 カ月~ 12 カ月の間のお子さまがよくかかります。
39度以上の高い熱が出て熱が下がると発疹が出てきます。熱が高いわりにお子さまの機嫌がそれほど悪くならないのも特徴です。

手足口病

夏場、幼小児のお子さまがよくかかります。
手足口病は、手のひら、足の裏や手足の指の隙間、口の中に水疱性の発疹ができます。高熱になることは少ないですが、一時的な発熱を伴うこともあります。
口の中の発疹により食欲不振が強いと脱水の危険があるので、水分補給に注意します。

プール熱

夏場、幼小児のお子さまがよくかかります。
咽頭結膜熱といい、夏かぜの一種で感染力が強く夏にプールで流行することが多いので、プール熱とも呼ばれます。突然、38~40度の高熱が4~5日続き、その後、扁桃腺が腫れ結膜炎が現れます。
家族にも感染するので注意が必要です。罹ったときは、栄養不足や脱水症状に気をつけましょう。

ヘルパンギーナ

夏場、乳幼児のお子さまがよくかかる夏かぜの一種で4歳までに70%の乳幼児がかかると言われています。38~40度の高熱が2~3日続き、のどの奥に痛みを伴う水ぶくれができます。
そのため食べたり飲んだりすることを嫌がる場合がありますが、脱水の危険があるので、水分補給に注意します。

伝染性紅斑(りんご病)

小児のお子様、特に小学校の低学年でよくかかりますが,成人にも発症します。軽い風邪症状が見られた後,5~6日してから顔面、とくに両方のほっぺたがリンゴのように赤くなるのが特徴です。
その後、腕や足にあみ目状の発疹があらわれます。

マイコプラズマ感染症

Mycoplasma pneumoniaeというウイルスと細菌の間に位置する微生物が原因となって、発熱、咳、頭痛、鼻汁、倦怠感などが主症状となる病気です。
肺炎を起こすことがあり、「マイコプラズマ肺炎」と呼びます。また気管支喘息の発作を誘発して、胸がゼーゼーすることがあります。飛沫感染しますが、感染力はそれほど強くなく家族や同一学級などの密接な環境下で伝播します。潜伏期間は1~3週間程度と考えられています。

のぎ小児科

診療科目 小児一般、小児循環器、小児アレルギー
院長名 野木 俊二
所在地 〒308-0847  茨城県筑西市玉戸1270-1075
TEL 0296-28-8611
アクセス P有り
受付時間
8:40~11:40
8:40~12:40
15:00~15:30
(予防接種外来)
15:30~18:40

休診日:水曜・日曜・祝日